住宅着工戸数の減少

 耐震データ偽造問題を受けて建築基準法の厳格化に伴い、新設住宅の着工戸数が大幅に減少になっています。

国土交通省が1月31日、「07年新設住宅着工戸数」を前年比17・8%減の106万741戸だったと発表しました。以下、毎日新聞の記事を抜粋します。


 年間着工戸数の減少は5年ぶり。分野別では、マンションが同29・2%減の16万8918戸で4年ぶりの減少。持ち家は同12・2%減31万4865戸で2年ぶりに、貸家は同18・7%減の44万1733戸で7年ぶりに、それぞれ減少した。

 住宅着工の先行指標となる07年12月の建築確認の交付件数は、同11・5%減の4万9320戸で、下落幅が拡大した。(毎日新聞)

(新築住宅着工戸数)

 建築基準法の改正(平成19年6月20日)から半年が過ぎて、少しは落ち着きが出ると思っていましたが、もう少し時間が掛かりそうですね。

 私もいくつかの物件で改正後に確認申請を提出しましたが、月日が経つにつれて緩和項目が増えたりして、提出しやすくなって来たと言うのが印象です。例えば認定書の写しの提出やチェックリストなどが一部省かれるようになっています。

 改正前に比べると書類が増えた事や図面に対する要求項目が増えた分だけ、作成に時間が掛かるようになったので、企業や設計サイドから考えると仕事量が増えた事も確認申請提出に待ったを掛ける要因になったかも知れません。

 改正直後の行政や民間などの審査に比べたら現在は落ち着きが出てきましたし、これからもどんどん改善されるのではないでしょうかね。ただ全ては国土交通省が、早くまとめてくれる事が一番の要因かと思いますけど。

 現段階で着工戸数が減少しているのは事実なので、数ヵ月後、1年後には改善傾向が出る事を祈っております。
又、今年の暮れには建築士法が大幅に変わりますので、波乱なく法改正がスタ−ト出来れば嬉しいですね。


関連サイト
最近の建築確認件数等の状況について」(国土交通省)
平成19年6月20日施行の改正建築基準法等について」(国土交通省)
実務者向けのリーフレット(第2版)」←PDFファイル(国土交通省)
住宅着工戸数:昨年17.8%減」(毎日新聞)


以上
2008.02.10
writing by dai−k

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